1月23日(日)松江泰治展、めでタイガー展、常設日本美術展

きのうは、東京都写真美術館に11時にT氏と待ち合わせ。「松江泰治 マキエタ CC」展を観た。世界の街を上の方から俯瞰で撮った。屋上と壁で埋め尽くされる。リアルな街と制作した街が混ざっている。近づいて小さく映る看板を見つけたり道を追ってみたり、地図を読んでいるようで面白い。作品から少し距離を取って全体を眺めたり隣の作品と見比べてみると、街によって全体の色がちがうのも面白い。いや模型はわざと色を付けたかな、リアルな街も色の操作は技術でできそう。日本は灰色だ。緯度が違うと色も違って見えるから、街の固有の色ってあるかもしれないが。
そして、模型の街もリアルな街も写真にするとそう変わらないじゃないか、というか、模型は写真と同質ということなのかな。リアルを実際にあるものとする。模型も写真も地図も、実際にあるのと同じというお約束で、写しとして手元に残したものだ。
模型の写真って、(そっくりだけどリアルじゃない)の2乗だ。偽とわかることとリアルを代弁している。実際の街の似たような屋根の風景の中の詳細を追う楽しみ、模型の家の屋根の詳細と実際らしく見えない嘘っぽさの詳細を追う楽しみ、つまり、表面の詳細を追う楽しみがある。

カタログを買った。どうやって撮ったのか全体にピントを合わせるのがどれほどすごいことか知らないのだけど、全体にピントを合わせることで「奥行きが排除されている」らしい。そもそも、作家には、「マキエタ」シリーズと「CCシリーズ」があって、今回の展覧会はその二つに焦点をしぼって展示されている、ということだ。「CC」は、シティ・コード(city code)は世界各地の都市を俯瞰で写す 、「makiieta(マキエタ)」とはポーランド語で模型を意味し、…世界各地の都市や地形の模型が写されている。」

 

東京都写真美術館のレストランで昼食をとる。豚肉とインゲン豆の塩レモン煮(という名前だったかな)。おいしかった。塩レモン作んなきゃ。

移動して、上野の東京国立博物館。総合文化展。本館は日本美術で、2階の「めでタイガー」の虎関係の特別展と常設らしい日本美術を縄文から見ていく。面白くて、2階を見るだけで1時間半経っていた。東館の特別展「イスラーム王朝とムスリムの世界」も駆け足で観る。ここで30分。企画展は料金が別だけど、総合文化展の入場料は1000円。午前中から来て1日中見ていられる。かなりリーズナブルだ。本館のショップを冷やかして、T氏と別れる。私はT夫の展覧会に行く。 
帰りに、暗い中、T夫と公園の桜並木に1本だけあって開花している河津桜の下を「ほんとだ咲いてるー」と言いながらを通った。中華屋に入った。私は八宝菜と酢豚の定食。それぞれひと皿ずつとごはんとスープと小皿に漬物。二人前かという量だった。T夫はピータンおかゆとシュウマイ。昼が遅かったからあまり腹が空いていない、と言っていたが、来たおかゆは大深皿で4人前はあろうかと思える。酢豚を分けた。店内は私たちのほかには、男性ひとり客と、女性と男性の二人客しかいなかった。女性の店員が2度ほど来てお茶を湯呑に足してくれた。女性トイレが2階にあって、会計時に用を足しに行った。おおきな宴会もできそうな広い部屋があって、がらんとしてうす暗い。窓ガラスから見える向いの電飾が光っていた。18時ころだ、COVID19で重点措置適用の影響だろうと思われる。