1月16日(月)マン・レイのオブジェ展 川村記念美術館

きのうは、12時過ぎに、Tさんと佐倉駅で待ち合わせた。ピックアップして。川村記念美術館に行く。敷地内のレストランを予約しておいた。カジュアルコース、トマトソースのパスタを食べる。オリーブの実とケイパーとベーコンのトマトソースでおいしかった。Tさんが、ねえ、そろそろ行かない。いくら何でも、と促す。Hさんといると、よく言われる。長っ尻の傾向にある。14時すぎ、美術館にはいる。

マン・レイ展、の前に、常設展。架け替えがあって、新しく観るのもあるし、部屋が違うものある。ジョゼフ・コーネルの作品が、ずっと以前、日本画があった部屋に間隔をあけて展示してあった。2階の階段を上ってすぐの部屋に、以前、バーネット・ニューマンの「アンナの光」が展示されていたところに、カラーフィールド展にあったような作品がかかっていた。横長の絵画のために作られた空間に作品が映えて、素敵だ。ここは、前は、サイ・トゥンブリーの絵画と彫刻があった。その前がバーネット・ニューマンの「アンナの光」で、私は毎回楽しみだった。今度からずっとあるのだろうか。あるといいな。

2階の常設展を抜けると、企画の「マン・レイのオブジェ展」会場だ。副題が「日々是好物 いとしきものたち」。この日が、最終日。
マン・レイは写真家でオブジェも作ると思っていた。シュールレアリズムにおいて、マン・レイのオブジェによって、オブジェという形式が重きを持つようになった、と知る。

「彼が生涯にわたり自由に制作したオブジェは、ものや言葉の詩的な組み合わせで成り立ちます。」チラシより

そして、いくつも同じ作品を作った。再制作した。

「独自の手法で同じ主題のオブジェを再制作したことも特筆すべき点で、ここには『芸術作品のオリジナリティ』という大きな問いに対するひとつの提案が含まれています。」チラシより

たとえば、棘が付いたアイロン《贈り物》は3つ展示されていて、同じ型のアイロンではない。棘もよく見ると違うかも。でも、棘が付いたアイロンという点ではみんな一緒。あるいは、板をクランプで締めた《ニューヨーク17》は金属製だが、嚆矢は板が木製で、アトリエにあった板をクランプで締めた作品だそうだ。《ブルーブレッド》も、嚆矢はバゲットを青く塗ったものだ。

身の回りに愛でる物を置くには、一点物でなくてもいい。物は、有ればそれだけで存在感がある。制作も、何枚も焼き増しできる写真の特性の影響があるのかもしれない。

再制作もあり、だ。たいがい初めて作ったのが一番面白いが、再制作して作品自体の質が同じであれば、いいんじゃない。むしろ深まれば、違う作品と言えるかもしれない。などと思った。

作品自体はどこかで目にしていたこともあったから、驚きはなかった。どこかの写真でオブジェを見たことが、十分経験になっている。言葉や物の意味を操作する作品、まさにシュールレアリズム、だからか。再見?して、再制作を知ったことが面白かった。

15時半ごろ、観終わり、ショップを眺めてから、美術館を出る。ココスでお茶して、Tさんと別れる。