7月16日(木)「きもの」展

 きのうは、東京国立博物館平成館の「きもの」展に行った。チケットは日時指定+観覧セットをネットで買っておいた。入館時間が9時30の回だ。時間までに行かなくちゃという緊張感があり、上野公園に早めについた。いつも遠目にも混んでいるとわかるスタバが、空いていた。9時過ぎだ。まだ時間はあるので、入ってほうじ茶ティーラテでひと休みする。きれいな着物を着た女性が座っていてた。

 博物館入り口で手指の消毒と非接触の検温をし、チケット代わりのバーコードを持っていることを明示し、間をあけて並ぶ。さっきのスタバでの着物の女性も前の方に並んでいた。9時半で開館し、敷地に入った。平成館の入り口でバーコードをチェックする。

 着物のことはほとんど知らない。でも、堪能した。安土桃山時代が大胆で素晴らしい。開拓というか、新たな社会と切り結ぶような感覚。刺繍で厚みがあったりして、自然の草花をモチーフにした模様の布は、西洋中世にもありそうな感じ。ほぼ同時代か。江戸期はデザインが洗練されて、社会秩序の中でお約束と評価を意識しつつ、魅力を見せる感じ。着物は首から足首まで、全身を包む大きなものだから、大きい柄も生かせるんだ。洋服だと、長そでマキシ丈のワンピースか足首までのコートの大きさだもの。優れたデザイン、豪華で手の込んだ布、見ていてわくわくする。デザイン帖として「ひいなかた」本があるのも知った。
 展示はほぼ全部女性の着物だが、戦国時代のサムライの美学として陣羽織があった。信長の「うつけ」、秀吉の「若づくり」、家康の「伊達」と解説されていた。
 こんなの着たら~に見られないかな、と思うんじゃなくて、好きなものを着ればいいじゃん、と鼓舞された感じだった。

 ショップでは、カタログは、コロナ以前のように見本を手に取れない。透明のシールドが張られた会計のところでスタッフに言うと、後ろにある台から取ってきて、スタッフ(手袋をはめてる)がパラパラめくってくれた。それをシールド越しに見る。写真の色がきれいでたくさん載っていたから購入した。手に取ると、なんと、表紙は布製だ。黒い布地に題字は金色の型押し。表表紙に着物柄を印刷した紙が縦長で張り付けてある。花布は赤紫。見返しは総柄「緞子地更紗模様」。かっこいい。解説もたくさんあるし、とてもいいカタログだ。