9月24日(日)ジョセフ・アルバース展 沢山遼講演会の走り書きメモ 川村記念美術館

きのうは、急に涼しい。

11時20分に佐倉駅南口に着く。Tさんが階段を下りてきて、ピックアップする。

川村記念美術館の敷地内の、レストランに着く。予約の時間より15分早かった。時間つぶしで隣のショップを冷やかす。良さそうだけど買うまでには至らない。

12時にレストランに入る。カジュアルコースの短いパスタ肉のラグーにする。前菜が充実している。でも、皿に乗るいちいちを、上から順に時計回りで、と説明が終わるのを待つ。「おあずけ」だ。

講演会の開場時間になって、足早に美術館に入る。
「ジョセフ・アルバースの授業 色と素材の実験室」展。

 

沢山遼「ジョセフ・アルバースと形態群の芸術」

13:30から15:30くらいまで。聴衆は60人くらい。走り書きメモ。

 

バウハウスからブラックマウンテンカレッジへ。ヨーロッパとアメリカの美術が交流。戦後のアメリカ美術への影響。

・芸術の二つの現実、「客観的現実」「主観的現実」

・ひとつの色の背後には、見えない色がある。残像、補色―現実には存在しない。

・色はどこにも帰属しえない。色は光。色によって光を表現する。絵の具は重ねると、光と真逆の性質。

・光と物質の矛盾。現実にない場所を開く。

・モネ、色を混ぜない。ひとつの筆触と隣り合わせで、並べて、光を表す。

セザンヌ、混ざり合わない筆触で同時に存在する。

・スーラ、分割技法、点、混じり合わない、隣り合わせる点。

・錯覚者の身体(鑑賞者)を使うことで、第3の色が生まれる。印象派は、絵の具と鑑賞者、2つの物質を使って光を表す。

・色彩の相互作用。ジオットやミケランジェロの、カンジャンテという技法。明度の違いに違う色を使う。

アルバース「色彩の相互作用」イエール大学。1963年。隣り合うだけでなく、見えない背後にもある。

・知覚経験によって個々のバラバラの要素が連合する。(ゲシュタルト心理学

・芸術。アートとライフが連動する。

・一つの色彩の分岐。一つであり複数である。

・透明性の効果。「正方形賛歌」

・2つの親色から等距離の子(中間色)。親色は、色が独立していて連動している。3つの色が等距離であること、均衡であること。

・色彩の力学的均衡―独立性と相互性の共存。

バウハウスーギルド的生産体制。ブラックマウンテンカレッジー共同体思想、教師と生徒が一緒に作る。でも、アルバースは一方的に教えていた。

・形態群の連動―複数の形態。入れ子構造。

バックミンスター・フラー、フラードーム。圧縮力と張力の両方。方位はない。

・フラーは、宇宙空間が前提。ドームに反復される同一形態。

・ルース・アサワ、日系女性。戦争中は、収容所にいた。フラー、アルバースと同じく、階層を乗り越える作品。宇宙市民と自称。上下内外階層秩序の無効化。平等、透明性。地と図がない。

アルバース、方向に係わる錯視。複数の方向。出たり引っ込んだり。「色彩の自律性を物語る」一つの形態に複数の要素。

・クレーによる同一形態の変奏。バウハウスでやっていた。

・形態群の変化、変換。座標の変換で図像を作る。ダーシートンプソン、デューラー

・シュレンマー。ダンサー。コスチューム、見えない線を衣装に現す。

ハンス・アルプ、カルダー、イサム・ノグチ。スクラプチャー?コンストレーション(sculpture[?]  constellations)

・形態を配置変換可能な群。編成と探求

マース・カニングハム、中心の複数、バラバラが連続している。

アルバースの版画、図だけで地がない。

 

展示を観る。最初、ワークショップの部屋に入った。なんだ、これだけ?と思ったら、通路を見つけ、ぐるっと回って作品展示の部屋に入った。

展示は、制作者と教師の両面のうち、教師の方に力点が置かれた印象だ。タイトルが表すとおりだ。
「同時に存在」というのがぞくぞくさせるんだろうな。出て見えたり、引っ込んで見える。一つであり、複数である。ひとつのかたちであり、大きなおなじかたちの構成要素である。

個人的には、慣れてしまった。

 

16時半ころ観終わり、館内のショップへ行く。買うに至らず。
車で、ココスに行く。1時間くらいお茶して、Tさんを駅まで送る。

わたしは、習志野東部体育館に移動して、19時から2時間クライミングを楽しんだ。