きのうは、午前中の早い時間に、「マティス展」に行く。東京都美術館。
今回は、彫刻作品とデッサンも展示されていた。マティスにとって、彫刻は絵画上まだ解決できない問題に形を与える手法だそうだ。
「彼は、画文集『ジャズ』( 1947年)でこう記す。『色彩へとじかに切り込んでいくと、彫刻家の直彫りを思い出す』(カタログP57)
《金魚鉢のある室内》の、右下の水を張ったらしい桶の、水部分のエメラルド色に気が付いた。桶の乗っている机も明るい色で描かれている。画家が手前に立っている視点で描かれ、金魚鉢と奥のソファまで室内の空間がはっきりする。そして、金魚鉢の水と明度で対応している。
《黄色と青の室内》が、「色彩の中の新たな空間を創出しているのである。」(カタログP117)
「デッサンと色彩の関係」を探求して、展開する。絶えず実験して乗り越えてゆく。