9月26日(月)群馬県世界遺産巡り 安中市と富岡製糸場とmore

きのうは、朝4時に起きて、4:50出発する。朝は渋滞はないだろうし、抜け道でも広い道でもそれほど時間は変わらないだろうと、ナビをGoogle先生ではなくヤフーカーナビにする。下道で行く。出発した時はまだ暗かったが明るくなった、曇りだ。運転にはちょうどいい。2時間ほど走ったところで、コンビニで休憩する。トイレを借りて、チーズケーキを買う。たまたま少年野球の団体がいて、ユニホームを着た男子小学生とその保護者達が店の内外にいた。トイレも小学生4人とだれかの母親らしきひとが2人並んでいた。ドアに張り付いて口を寄せて、おおい早く出ろよ、と言ってたり、鍵を閉めないでトイレに入ったり、ニコニコしながらズボンをあげるものそこそこで出てくる子供たちがかわいい。ユニホームのベルトはあとからするらしい。私がトイレから出ると、店はがらんとしていた。

8:30前にララン藤岡に着く。Kちゃんと観光案内所で待ち合わせていた。行くと、Kちゃんが小走りでやって来た。家から徒歩で来たという。少し汗ばんでいる。あらあら大変だったね。どこを周るかは、メールしておいた。簡単な計画をかいた紙を渡す。

Kちゃんナビで安中へ行く。


9:10ごろ旧碓氷郡役所 どこに駐車していいかよくわからなくて、道を隔てた教会と幼稚園の駐車場にいったん停車し様子を見た。旧碓氷郡役所の門を入った広いところが駐車場だった。たまたま絵の展示もしていた。終戦後に絵を描くようになった方が描いた江戸時代の上州七宿の様子だ。倉賀野宿では、江戸への中山道と日光への例幣使街道の分岐の様子が描かれていた。道がわかれるところで店が建ち人びとがあるいている。日光例幣使で日光に行く人がここで遊んだんだよ、とKちゃんが言った。お父さんは、お金をもらってセックスをさせる女がいた、と言っていた。え、それはあからさまだね。うん、なまなましい。
昔、古東京湾が熊谷ちかくまで来ていて、原始人は川を遡っていった。すぐ水没しそうな川の集まる高崎藤岡の中心部は避けて、この辺に住んだんだよ。
室町・戦国時代は上杉がいて、北条によって新潟に追いやられ、織田信長の子や徳川の井伊家や徳川譜代大名が治めた。北の上杉、西の武田や佐久の方から攻められないように信頼のおける人が城主や藩主になった。なるほど、要衝だったんだね。
昔は川で行き来していた。江戸時代は、利根川を藤岡から江戸までうまくいけば3時間くらいで着いちゃったって。水運だと近いんだね、学問も伝わりやすい、ひらけたところなんだ。うん、富岡製糸所は鏑川を利用するために川のそばに作った。川が多いこと、河岸段丘が歴史に大いにかかわったことがだんだんわかってくる。地勢というか、ぶらタモリだ。

 

9時40分ごろ隣の安中教会(日本キリスト教団)礼拝堂に行く。先に停車した駐車場はここのものだった。建物は塔を含む教会建築でロマネスク風という印象で大変立派だ。周囲をぐるっと回ってから正面に戻る。何人かずつ教会の中に入っていく。日曜日で10時30分から礼拝があるのだった。入り口の方に断って中に入らせてもらった。長椅子が3列で1列に6脚くらい置かれている。数人が着席していた。正面が広い説教台だ。左右の壁に肖像画が掛けてある。右が新島襄なのはわかった。側面の壁にも肖像画があった。入り口の上の二階にも長椅子があった。1919年(大正8年)竣工で、現在も使われているのがまた素晴らしい。

 

10時ころ数分歩いて、郡奉行役宅と武家長屋に行く。ともに中には上がらなかった。誰もいなかったので、上がっていいかわからなかった。群奉行役宅は中庭から土間に入った。台所だ。土間の端に男部屋と書いてある戸があって、中を見ると一畳間だった。パンフを見ると、玄関台、ゲンカン3畳、ジョウダン8畳、ナンド8畳、ザシキ10畳、オカッテ15畳が並び、一番西に土間がありました、と書いてある。武家長屋は横に長い。何軒分かな、とのんきに言ってた。4軒分だとパンフでわかった。独立した家屋に住めるのは一部の上級武士だけで、この武家長屋の規模は安中藩では一般的で、居住していた藩士は中位の身分の者だった。そして庭は、藩士の生活を助ける大切な畑だったそうだ。

車に戻る途中、安中城祉碑に目を止める。旧碓氷郡役所、教会、安中城祉、武家長屋、の通りは高台になっている。河岸段丘で。

 

駐車場に戻って、10時20分ころ出発。

10時30分頃、旧碓氷本社事務所に着く。チェーン店が数軒並んだショッピングモールの一画になっている。車を停めて、そばに行き、外観だけ見て写真を撮るが、木があるし後ろに引けないし、写真は記憶を引き出すきっかけにもならなそうだ。外壁の長方形の板のリズムと格子による長方形の窓ガラスのリズムが呼応しているようで面白い。

 

10時40分頃出て、南下、上州富岡駅の駐車場へ。小山を超えて、ちょっと驚くくらい下っていく。安中市はかなり高いところにあった。

11時過ぎに上州富岡駅東駐車場に着く。無料である。歩いてすぐの群馬県世界遺産センター(セカイト)に行く。レンガ倉庫を改修した。掲示物に展示物によって一通り把握するのにはいい。社会科見学に向いている。繭の展示があって、触ることができる。Kちゃんは、小さい繭を、これ小石丸ですか、とスタッフに聞いた。小さいのが特徴で、皇后が飼っている種類だそうだ。いえ、ここのは、いろいろなところから持ってきていて、小さいのはたまたま小さいのかもしれません、とスタッフは微苦笑して答えた。敷地内のおかって市場に行く。意識高い系の衣食雑貨が置いてあり、食堂?もある。ここはこじゃれているから、違うところで食べよう、とKちゃん。

 

11:30頃にセカイトを後にして、市内を歩く。りっぱな諏訪神社がある。長野から来た人も結構いるのよ、とのこと。古くからの商店街の宮本通りから細い路地に入る。ちいさなお店が連なる。ゴールデン街みたいね、とKちゃん。肉屋の前で人が数人並んでいた。コロッケを求めているのだった。Kちゃんに、辛いの平気?すっごくおいしい七味唐辛子屋があるの、と言われて、そこで、大辛一袋を買う。中辛だと全然辛くないそうだ。ご飯にかけてもおいしいんだよ、と。食べるのが楽しみ。

「おきりこみ」という幟が店のそこここに立っている。いい感じに古い店の戸が開いていて入り口に「おきりこみ」の幟があったので、ここにしようか、と、入り口の男性に、おきりこみがあるか聞いた。年かさの男性は、店はやっていないと答えた。木製の小さいカウンターがあったから飲み屋だったのかもしれない。幟だけ置いてある。商店街も路地も半分以上シャッターが閉まった店だった。幟だけは置いて、見てくれ良くして、観光を盛り上げようというところか。

また曲がって小道を行く。すると、交差点の右に富岡製糸場だ。お昼はどうしようか、と2ブロックくらい物色して、結局、製糸場前のうどんとそばと「おっきりこみ」の店にした。

 

12時ころ入店して、私は「おっきりこみ」にする。気温30度近くある暑さだけど、日陰や店内に入るとそう暑くない。Kちゃんはもり蕎麦とマイタケのてんぷらだ。

 

12時40分ごろ、富岡製糸場に入る。繭から糸をとるとき、機械が硬い刷毛みたいのでごしごしして、工女が端緒を探して機械にセットする。そして途切れず繭から糸をとっていく。糸繰りという。蚕がはいた最初のところだろうか。糸口というのはこういうことか、と思う。――今、調べたら、糸口は巻いてあったりする糸の先の意、とあった。

そしてレンガの組み方が2種類あることを知る。柱と柱の間にレンガを埋めて壁にした。レンガは化粧板と一緒だよと建築関係の人がKちゃんに言ったそうだ。え、構造的には何もないの?押せばどんと向こうに倒れるのか。だから二つ並べて厚くするらしい。

首長館の奥が川で、行ってみると断崖の下に鏑川が流れていた。高いところに立っていた。河岸段丘だ。川へ製糸場から排水したそうだ。排水溝もある。

14時20分ごろ出る。

 

セカイトまで旧韮塚製糸女場のバス停からバスがあるのだけど、行ったばっかりだった。道の向こうの信号でバスが停まっているのをKちゃんが見つけたが走っても間に合わない。歩いてもたいした距離じゃないから、どうということもない。ちょっと違う道を通って駐車場に着く。

 

15時5分ごろこんにゃくパークに着く。外は小遊園地で乗り物があり、足湯もある。小さいお子連れには家族で楽しめる。建物の中には無料のバイキングと販売所がある。工場もあるようだが行かなかった。バイキングで、こんにゃくだからたくさん食べてもカロリーは気にしなくていいだろうと、トレイ風のお皿に隙間なくのせた。こんにゃくの焼きそば、こんにゃくのラーメン、ピリ辛こんにゃく、こんにゃくのステーキ、さしみこんにゃく、味噌田楽こんにゃく、こんにゃくの天ぷら、こんにゃくゼリーなどいろいろあったけど、一番おいしかったのは、醤油味の丸いこんにゃくだった。お腹いっぱいになった。丸いのと刎ねだしこんにゃくとこんにゃくゼリーをおみやげに買った。足湯に浸かった。

15時50分ごろ出る。

 

16時20分ごろ、高山社跡に着く。門が閉まっている。時間が遅かったかな。Kちゃんが、改装中で建物に幕がかかっていて見られないよ、と言ったが、一応門の前まで来たかった。満足だ。

 

17時10分ごろ、土師(どし)神社に着く。相撲の聖地だ。「土師の辻」、日本三辻の一つだ。あとの二辻は、摂津の国住吉神社能登の国羽咋(はくい)神社。車中でKちゃんがその話をしてくれて、見てみたくなった。
円錐を下の方で切った形に盛土がしてある。盛土は丈の短い牧草のような草でおおわれている。土俵になる上面に笹が4本正方形に立ててあり、幣束のついた縄で結ばれて、縄は正方形になっている。土俵が神聖だと素朴に示している。
17時20分ころ車に乗る。

この辺でも埴輪が発掘されたんだよ、とKちゃんがいう。道が混んで来た。

 

17時40分ごろガトーフェスタハラダ本店に着く。きれい。婿の方がやり手でここまで大きくしたのだそうだ。美術作品を展示することもあるという。センスがいい。

17時50分ごろ出る。日が沈みかけて薄暗くなって来た。

 

夕食はガストにするか、とガストに駐車した。新町屑糸紡績所だったところがすぐだから、と、Kちゃんが誘う。今はクラシエフーズの食品工場内にあるので、公開していない。入り口の守衛さんにKちゃんが尋ねる。やはり入れないということで、引き返す。入り口から工場中の風景は写真に撮った。広い入り口付近に広い道、背の高い木が植わっている。遠くに煙突が見えた。

 

18時ごろ過ぎガストで食事をする。

19時30分ごろガストを出て、 Kちゃんと別れる。ホテルへ行く。

 

愛郷ぐんまプロジェクト第5弾で県民割、宿泊費3000円の割引、しかも、藤岡市から、ホテルでしか使えない2000円分の買い物補助もあり、カレー4箱にした。感謝。

(一人一泊当たりの宿泊代金6600円以上(税込)で3000円の割引。10000円以上(税込)で5000円の割引)