8月30日(月)桜沢遡行

きのうは、栃木県矢坂市と那須塩原市の鹿俣川の桜沢に行った。7月に行った初めての沢登りでは、スッカン沢と、桜沢を途中から入渓して途中まで遡行した。今回は、桜沢を咆哮霹靂の滝から入渓しておしらじの滝まで遡行する。M 氏とA氏。A氏の車。

行く途中、車の中で、次男からのラインに気が付く。7時22分に剣岳登頂の知らせ。写真とともに来た。よかった。

 

山の駅たかはらに8時40分に着いて、M氏が沢靴を忘れたことが分かった。穿いているアプローチシューズは、濡れたところでは滑るそうだ。沢じゃなくて登山に切り替えてもいいから、と一応入渓地点まで行ってみる。
9時前に出発。遊歩道を下って、咆哮霹靂の滝手前に着く。以前来たときよりやや水量が多い。入渓の用意をしていると、あとから男女2人組が来て、さっさと用意して、ぱっぱと霹靂の滝を登っていった。慣れている。うまい。おかげで滝のどの辺を登ればいいか分かった。

M 氏が霹靂の滝を、滑る靴で登り始める。最初足を掛けようとして、首をひねって足を下ろし、また違うところに足かけてやめたりして、登りにくそうにしていた。すべりそうだから当たり前だ。そのうち、足をかけて取り付いた。ピトンを打ってクイックドローをかける。少し登って、カムを噛ます。よくまあ登れた。私はロープマンで確保しながら登った。でも上に着いたら、ロープマンのセットが間違っているよう。何もなくてよかったよう、とM氏に悲しそうに言われた。A氏はトップロープ状態で登る。滝を超えると幅広のナメ床だ。足を置くところを選ばなくても歩ける。たいへん快適だ。しかし、M氏は靴が滑るそうで、あいにくだった。つり橋を上に見て、石がそう大きくない河原の沢を遡行する。

雷霆の滝に来た。M氏はやはり靴のせいで、始めの取り付きから難しそう。ザックを置いて登る。ピトンとカムを一つずつ決めて、クイックドローをかける。もう一つ上に残置ピトンがあった。そこにもクイックドロー。しかし、いくらクイックドローでロープを確保しても、初めにのぼる人には、気休めだということが、見ていて分かった。滝や沢の水にロープが流されて、ゆるゆるだ。インドアや外岩のように、テンションしてすぐその場でぶら下がるということはできない。何かで足を踏み外したら、滝の釜に落ちない程度でしかない。そんななか、M氏は登り切った。素晴らしい。
M氏が終了点を構築してくれ、私はロープマンを今度は正しくセットして登った。いったんM氏は懸垂下降してザックを背負い、ロープマンを使ってまた登ってきた。そしてA氏がトップロープ状態で登った。
ここで昼食休憩。M氏とA氏はカップ麺を持ってきていた。水筒にお湯。滝の水を浴びて体が冷えたので、昼食にカップ麺は最適だ。私はおにぎりとカニかまとパンとお菓子。食べれば体温が上がるので、まあいいけど、今度はカップ麺を持ってこよう。
雷霆の滝から先は、一つ一つの岩が大きくなってきて、私は巻いたりした。上流なんだ。M氏は、この靴、川底を歩かないと滑る、と、なるだけ水の中を行く。A氏は石を伝ったり沢の中の石をえらんで、ひょいひょい進んだ。
私は、だんだん疲れてきたのだろう、石を伝って歩くのにぐらぐらしてきた。体幹大腿四頭筋がないのだと思った。石の上を片脚ずつひょいひょいいけない。両足をそろえてから片足を出したり、しゃがんだり手でほかの石を押さえたりして、すすんだ。岩が大きくなるとだんだん手を使うことが多くなった。

3時半ころ、おしらじの滝に着く。釜は、素晴らしい緑がかった青。遊歩道がそばまで来ていた。滝を見に来た家族連れが数組、遊歩道を下りてきていた。滝は立ち入り禁止。私たちは、滝の前で写真を撮って、遊歩道に入って、車道まで登った。小雨が降ってきた。
ところで、唐招提寺のお土産鈴をぶら下げても、山を歩いているときからほとんど聞こえなかった。沢に入ったら、なおさら。A氏が沢の河原で、表面が乾いた大きいうんこを見つけている。数日前の熊のだろうということだ。ちゃんと熊鈴を買わないと。